出産して子供を生まれた方は、子供がどんどん成長していくのが楽しみで仕方がないでしょう。
独身の方は、バリバリと仕事をこなしつつ、理想の相手を求め、忙しい合間を縫って婚活をされているかもしれません。
どちらにしても、万が一、なんていうことは考えたくないものです。
ただ、どうしても一定確率で発生してしまう、もしものリスク。
では、そういったリスクを最小限におさえるべく、40代女性にとって、女性保険は必要なのでしょうか。
40代女性に必要な保障を統計データから
繰り返し記載していますが、女性保険は、女性のための保険、ではなく、通常の保険に女性特有の保障をプラスしている保険です。
そのため、基本的には、保障内容は通常の保険とほぼ変わりがありません。
女性保険について、詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
上記記事に記載しているとおり、女性保険はいくつかの保障を組み合わせて設計されています。
- 死亡保障
- 医療保障
- がん保障
組み合わせているとはいえ、それぞれの保障についての要不要は判断できますので、まずはそこから始めていきましょう。
そうすれば、必要な保障は見えてきますし、必要な保障だけが入った保険を買うことで、無駄な出費をおさえることができます。
ここで注意してほしいのは、女性保険は女性特有の保障がついている分、保険料は高くなる、という点です。
ですので、ご自身が必要な保障によっては、女性保険よりも普通の保険を買ったほうが、安くかつ充実している、ということが普通にありえます。
この点に注意しつつ、それぞれの保障について見ていきましょう。
では、40代女性にとって必要な保障ってどういう保障なんでしょう?
他の保険同様に統計データから見ていきますね。
統計データは、
上記を元に、管理人が算出した値を記載しています。
死亡保障に関するデータ
40代の死亡保障に関するデータは、以下の記事にまとめていますので、興味のある方はご参照ください。
重要なところだけピックアップしますと、
- 40歳~44歳:0.07%(1,341人に1人)
- 45歳~49歳:0.12%(858人に1人)
悪性新生物 | 45% |
その他 | 20% |
自 殺 | 16% |
心疾患 | 7% |
脳血管疾患 | 7% |
不慮の事故 | 4% |
肺 炎 | 1% |
老 衰 | 0% |
悪性新生物 | 50% |
その他 | 18% |
自 殺 | 12% |
脳血管疾患 | 8% |
心疾患 | 7% |
不慮の事故 | 4% |
肺 炎 | 1% |
老 衰 | 0% |
となっています。
女性は同年代の男性に比べると、亡くなられる確率は約半分です。
ですので、男性と比較すると死亡保障への備えはそこまで神経質にならなくても良いと思います。
亡くなられる原因について見てみますと、やはり注目すべきは悪性新生物です。
40代後半になると、半数をがんが占めています。
治療する、という観点から見ても、注意すべき病気はがんであることがわかります。
以上のデータから、女性にとって死亡保障が必要かどうか?ですが、基本的には不要であると考えます。
30代同様、独身の方や主婦の方については不要でしょう。
女性保険における死亡保障は、基本的に葬儀代をまかなうことを前提として設計されています。
そのため、保険金額はだいたい500万円程度です。
葬儀代がだいたい100~200万円程度であると考えると、独身の方については、貯蓄で十分まかなえる金額であると思います。
主婦の方についても同様で、貯蓄からまかなうことができるでしょう。
お子さんがおられる場合は、貯蓄に手が回らないケースもありますが、あくまで葬儀代は一時的なお金です。
長期的に考えると、そこまで大きな負担にはならないでしょう。
それでも、亡くなられる確率が50%とかですと、リスクとして備える必要も出てくるかと思いますが、そこまで高い確率ではありません。
リスクと支払う保険料を比較して考えると、基本的には不要であると思います。
ただ、共働きの場合や、奥さんが家計の収入源となっている場合は別の話になってきます。
万が一のことがあった場合、ご主人の生活費や子供の養育費などを含めて、将来にわたってどのくらいの金額が必要かを考えないといけません。
それらの金額を算出すると、おそらく500万円では足りないでしょう。
そうなると、女性保険の死亡保障に頼るのではなく、定期保険などで、数千万円単位の保障を買う必要が出てくると思います。
そのため、女性保険の死亡保障は、基本的には不要、となります。
万が一のことが起こった場合、どのくらいのお金が必要になりそうか?を計算するには、ライフプランシミュレーションを利用するのが便利です。
ライフプランのシミュレーションは簡単に行うことができますので、よろしければ下記記事をご参照ください。
医療保障に関するデータ
40代の医療保障に関するデータは、以下の記事にまとめていますので、興味のある方はご参照ください。
重要なところだけピックアップしますと、
- 40歳~44歳:0.29%(345人に1人)
- 45歳~49歳:0.37%(270人に1人)
Ⅴ 精神及び行動の障害 | 39% |
Ⅱ 新生物 | 15% |
Ⅵ 神経系の疾患 | 11% |
ⅩⅤ 妊娠,分娩及び産じょく | 6% |
Ⅸ 循環器系の疾患 | 4% |
その他 | 25% |
Ⅴ 精神及び行動の障害 | 42% |
Ⅱ 新生物 | 17% |
Ⅵ 神経系の疾患 | 10% |
Ⅸ 循環器系の疾患 | 6% |
ⅩⅢ 筋骨格系及び結合組織の疾患 | 5% |
その他 | 20% |
- 40歳~44歳:0.20%(500人に1人)
- 45歳~49歳:0.20%(500人に1人)
その他 | 42% |
開腹手術 | 25% |
腹腔鏡下手術 | 11% |
筋骨格系手術(四肢体幹) | 9% |
その他の内視鏡下手術 | 6% |
開胸手術 | 2% |
経皮的血管内手術 | 2% |
開頭手術 | 1% |
胸腔鏡下手術 | 1% |
その他 | 40% |
開腹手術 | 22% |
筋骨格系手術(四肢体幹) | 11% |
腹腔鏡下手術 | 10% |
その他の内視鏡下手術 | 8% |
経皮的血管内手術 | 3% |
開胸手術 | 2% |
開頭手術 | 1% |
胸腔鏡下手術 | 1% |
- 40歳~44歳:16.8日
- 45歳~49歳:22.5日
Ⅵ 神経系の疾患 | 112.8 |
Ⅴ 精神及び行動の障害 | 73.8 |
ⅩⅢ 筋骨格系及び結合組織の疾患 | 16.5 |
ⅩⅦ 先天奇形,変形及び染色体異常 | 15.9 |
Ⅸ 循環器系の疾患 | 13.4 |
Ⅲ 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 | 13.3 |
ⅩⅡ 皮膚及び皮下組織の疾患 | 13.3 |
Ⅳ 内分泌,栄養及び代謝疾患 | 13.1 |
ⅩⅨ 損傷,中毒及びその他の外因の影響 | 13.1 |
Ⅰ 感染症及び寄生虫症 | 11.1 |
Ⅱ 新生物 | 10.8 |
ⅩⅤ 妊娠,分娩及び産じょく | 10.3 |
Ⅹ 呼吸器系の疾患 | 9.7 |
ⅩⅠ 消化器系の疾患 | 9 |
Ⅷ 耳及び乳様突起の疾患 | 7.8 |
ⅩⅧ 症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの | 7.4 |
Ⅶ 眼及び付属器の疾患 | 7 |
ⅩⅣ 腎尿路生殖器系の疾患 | 6.1 |
ⅩⅩⅠ 健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用 | 5.2 |
ⅩⅥ 周産期に発生した病態 | 0 |
Ⅴ 精神及び行動の障害 | 132.4 |
Ⅵ 神経系の疾患 | 79.3 |
Ⅸ 循環器系の疾患 | 21.2 |
ⅩⅢ 筋骨格系及び結合組織の疾患 | 19.6 |
ⅩⅡ 皮膚及び皮下組織の疾患 | 15 |
Ⅲ 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 | 14 |
Ⅳ 内分泌,栄養及び代謝疾患 | 13.3 |
ⅩⅨ 損傷,中毒及びその他の外因の影響 | 13.3 |
ⅩⅠ 消化器系の疾患 | 12.4 |
ⅩⅦ 先天奇形,変形及び染色体異常 | 11.8 |
Ⅰ 感染症及び寄生虫症 | 11.6 |
Ⅹ 呼吸器系の疾患 | 11.5 |
Ⅱ 新生物 | 11 |
ⅩⅤ 妊娠,分娩及び産じょく | 10.2 |
ⅩⅣ 腎尿路生殖器系の疾患 | 8.7 |
ⅩⅧ 症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの | 8.2 |
Ⅷ 耳及び乳様突起の疾患 | 6.9 |
Ⅶ 眼及び付属器の疾患 | 6.8 |
ⅩⅩⅠ 健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用 | 3.6 |
ⅩⅥ 周産期に発生した病態 | 0 |
入院率・手術率ともに30代と比べると少なくなっています。
要因は、内訳をご覧いただくとわかるとおり、出産による入院や手術が少なくなってきたからですね。
入院や手術の確率が減少しているのと対照的に、入院日数は長期化する傾向にあります。
原因は、精神神経系の病気による入院日数がはねあがっているためです。
精神系の病気にかかってしまいますと、だいたい4か月程度の入院が必要になってきています。
女性特有の病気が減り、代わりに精神神経疾患による入院が長期化してくる、というのが40代の大きな特徴です。
このことから考えると、女性保険による医療保障は不要ではないかな、と思われます。
長期入院のリスクに備えたいのであれば、普通の医療保険でもかまわないわけですし、通常、同内容の保障であれば、医療保険のほうが女性保険よりも保険料が安くなります。
とはいえ、女性保険の保障では、がんで入院した際も受け取れるお金が上乗せされる商品が多いです。
がんに対してがん保険で備える、という場合は女性保険は不要ですが、がんも普通の病気も一つの保険でケアしたい、という場合は女性保険も選択肢のひとつになってきます。
とはいえ、現在は短期入院をケアする保険が主流ですから、入院日数60日まで保障、という保険が多いです。
長期入院に備えたい場合、少なくとも120日タイプを選んでおきたいですね。
がん保障に関するデータ
40代のがん保障に関するデータは、以下の記事にまとめていますので、興味のある方はご参照ください。
重要なところだけピックアップしますと、
- 40歳~44歳:0.30%(339人に1人)
- 45歳~49歳:0.44%(225人に1人)
乳房 | 47% |
子宮 | 20% |
大腸 | 6% |
甲状腺 | 5% |
卵巣 | 5% |
その他 | 17% |
乳房 | 47% |
子宮 | 14% |
大腸 | 8% |
胃 | 6% |
卵巣 | 5% |
その他 | 20% |
がんにかかる確率が、30代に比べると約2~3倍と高くなっています。
また、がんにかかった場合、乳がんにかかる割合が圧倒的に増えてきています。
乳がんはホルモン療法等により、治療が数年にわたるケースが多いです。
これにより、家計に与えるダメージは非常に大きいモノになりがちです。
できれば、がん保険に加入して、リスクに対して備えておきたいところです。
ここで、女性保険におけるがん保障ついて考えることになるのですが、女性保険の多くは、
「がんおよび女性特有の疾病にかかった場合」通常より多くのお金を支払います
という内容になっています。
つまり、
- 普通の病気:入院日額5,000円
- 胃がん:入院日額10,000円
- 乳がん:入院日額10,000円
となり、女性特有のがんであっても、それ以外のがんであっても、保障内容は変わらないモノが多いんですね。
そのため、がんの保障を厚くしたいためだけに女性保険に加入するのは得策ではないと言えます。
餅は餅屋と言いますか、がんに備えたいのであれば、やはりがん保険に勝るものはありません。
がん保険ならば、女性特有のがんに対して、さらに手厚い保障を受けられるモノもあります。
たとえば、メットライフ生命の『ガードエックス』。
この保険に、女性特約を付加すると、乳房再建術や、子宮・卵巣の摘出などを行った場合、40万円プラスしてお金が支払われます。
また、ホルモン療法を受けた場合、30万円を受け取ることができます。また、この保障は1年に1回となっていますので、5年間ホルモン療法を受けた場合、
- 30万円 x 5回 = 150万円
と、大幅に家計の負担を減らすことができます。
このように、ご自身が何に対してどこまで備えたいかによって選ぶ保険は変わってきます。
がんの保障を手に入れたいのでしたら、女性保険にこだわる必要はありません。
40代女性に女性保険は必要?
20代や30代同様、基本的には不要だと思います。
- 医療保障+がん保障
を、手頃な保険料で手に入れたい場合のみ、選択肢に入ってくるのではないでしょうか。
この場合、できれば長期入院に対応した120日型以上のモノを選んでおきたいところです。
20代の方にオススメしたオリックス生命の『新Cure Lady』は、入院保障が60日限度のため、長期入院には向きません。
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の『フェミニーヌ』が180日保障のため、これをオススメしたいところなのですが、死亡保障や生存給付金がついているため、その分、お値段が高くなってしまっています。
死亡保障は特約のようですので落とせそうですが、生存給付金が不要ですね・・・。
次点で、120日保障のあるメディケア生命の『メディフィットA』が候補に挙がるでしょうか。
ともあれ、女性特有の病気が少なくなる40代。
女性保険にこだわらずとも、医療保険にもがん保障があるモノがありますので、そちらを検討されるのもひとつの選択肢かと思います。
保険に入るにあたって、加入する目的をはっきりさせることが保険選びの第一歩です。
迷われるようでしたら、無料の保険相談を利用しプロに丸投げするのも一つの方法です。
相談しているうちに、何が不安か?何のために保険に加入するのか?将来どうしたいのか?といったことがご自身の中ではっきりしていくと思います。
生命保険無料相談サービスを比較!988人の調査から見えた結果とは?
この記事が、ご自身の保険選びの助けになれば幸いです。