医療保険は掛け捨てのタイプが多いです。
が、中には解約返戻金があるタイプもあります。
どうせなら、掛け捨てより、少しでもお金が戻ってくる方がいいな、と思いますよね。
では、なぜ医療保険には掛け捨てタイプが多いのでしょう?
死亡保障にみる貯蓄型と掛け捨て型の違い
まず、掛け捨てタイプと貯蓄タイプの違いを理解するにあたって、保険料の仕組みについて、簡単に知っておいたほうが理解しやすいかと思います。
そのため、保険料の仕組みってどうなってるの?という方は、以下の記事をご参照ください。
では、本題にまいります。
貯蓄型の保険として人気なのは、死亡保障である終身保険です。
その理由は、途中で解約しなければ、少なくとも払い込んだ保険料以上のお金を受け取ることができるからです。
お金を受け取る=亡くなる、ということですから、使用用途も明確です。
平均葬儀費用と言われている、2~300万円程度を保険金に設定しておけば、保険金で葬儀を行うことができるでしょう。
では、死亡保障において、貯蓄型と掛け捨てで、どのくらい差が出るのかを見てみようと思います。
メットライフ生命の
- つづけトク終身(貯蓄型)
- スーパー割引定期保険(掛け捨て)
で、保険料の差を見てみようと思います。
条件は、
- 年齢:35歳
- 性別:男性
- 保険金:1,000万円
です。
保険料を試算しますと、
- つづけトク終身(貯蓄型):24,680円
- スーパー割引定期保険(掛け捨て):1,330円
となり、掛け捨てタイプの保険料は、貯蓄タイプの20分の1程度の金額になりました。
補足としては
- つづけトク終身は、低解約返戻金型のため、保険料はおさえられている
- スーパー割引定期保険は、定期型のため、年齢が上がるにつれて保険料も上がる
低解約返戻金型というのは、保険料を払っている期間について、解約返戻金をおさえることによって、保険料を安くしているタイプのことです。

それらを考慮しても、同じような保障内容で、ここまで保険料に差が出ます。
だいたい22,000円程度が貯蓄保険料に割かれている計算になります。
このことからも、貯蓄型において、貯蓄保険料に割かれている金額がいかに大きいかがわかると思います。
まとめ
医療保険において、掛け捨てタイプが多いのは、貯蓄保険料をなくすことで保険料を安くするためです。
もし、貯蓄型を選択し、解約することなく続けたとすると、保険金を受け取る=亡くなる、ということですから、亡くなった場合の葬儀費用に利用することはできます。
しかし、そうではなく、単に損をしたくないから掛け捨ては嫌、というのでしたら、そもそも保険に入らないほうが良いかもしれません。
基本的には、同一の保障であれば、危険保険料は、貯蓄タイプでも掛け捨てタイプでも変わりません。
つまり、貯蓄タイプに加入していても、危険保険料部分は掛け捨てになるんですね。
それが嫌なのでしたら、保険に加入せず、リスクに備えて貯金したほうが良いと思います。
そのため、貯蓄タイプが損かどうかではなく、必要な保障を得られるかどうか、で保険を選ぶほうが、のちのち後悔しないと思います。
また、今の低金利の状況ですと、保険に貯蓄性を求めるのは、あまり得策ではありません。
リスクに対しては保険で備え、貯蓄は別途ご自身で運用する、という考えがベストだと思います。