生命保険は、相互扶助の精神で成り立っています。
相互扶助とは、「お互いに助け合いましょう」ということですね。
自分が支払ったお金で誰かが助かっている。
また、誰かのお金で自分が助かることがある。
この考え方はすごく素敵だと思います。
でも、いろいろな商品が出回るあまり、ちょっと複雑になっていますよね。
そもそもそんなに難しく考える必要はなくて、大事なことは1点です。
生命保険を選ぶ際に大事な1点とは?
「その保障、いくらで買えるの?」
これに尽きると思います。
最初に相互扶助の精神をうたっておきながら、この結論はあんまりな気がしますが(笑)。
確かに相互扶助の精神はとても大事ですし、忘れてはいけないものだと思います。
ただ、それで自分が大幅に損をしてしまうと、ちょっとやりきれないですよね。
なので、相互扶助の精神は尊重しつつ、ご自身も損をしない、それが賢い生命保険の買い方だと思います。
そして、多くの人がハマってしまいがちな罠として、
- 総払込保険料で考えない
ということがあります。
たとえば、車を買うときって、きちんと調べますよね。
自分に合うのかどうか?色は?形は?燃費は?などなど。
それって、大きな買い物だってことがわかってるからなんです。
例としては、
- 100万円の車
- 150万円の車
100万円の車はコスパが良いけれど、Aの機能がついていない。
150万円の車はAの機能はついてるけれど、BとCっていう余計な機能がついちゃってる。
BとCの機能はいらないけど、Aの機能はどうしてもほしい。
Aだけついてる車はないかしら?
50万円の車にAの機能はついてるけれど、形と見た目がイマイチだな・・・。
などなど。
ご自身が納得いくまで車屋さんを回ると思います。
では、生命保険の場合はどうでしょう。
- 月額3,000円の保険
- 月額4,000円の保険
なんとなく安いほうでいいかな、なんて決めてしまっていませんか?
これが保険期間:30年の保険だった場合、総払込保険料は、
- 月額3,000円の保険:3,000円 x 12ヶ月 x 30年 = 108万円
- 月額4,000円の保険:4,000円 x 12ヶ月 x 30年 = 144万円
と、車と変わらない値段となります。
生命保険の保険料の多くは、月払い保険料で表示されています。
そのため、高い買い物である、という認識が薄れてしまいがちなんですね。
車を買うときに、値段表示が月々のローン金額になっているようなものです。
ですので、保険を選ぶにあたってシンプルな1点は、
「その保障、いくら(総払込保険料)で買えるの?」
を計算することなんですね。
補足
保険選びにおいて大事なシンプルな1点と書きつつも、実は大事な点はもう1点あったりします(笑)。
いろいろな保険サイトでも書かれていますし、このサイトでもいろんな記事で触れていますが、本当に大事なことは、
保険を買う目的をはっきりさせること
です。
- 誰が
- いつ
- どのくらい
困るのか?を考えて保険を選ぶ、ということですね。
抽象的すぎますので、具体例をあげます。
家族構成として、
- ご主人
- 奥さん
- お子さん(0歳)
を想定します。
ご主人のみ働き、奥さんは専業主婦です。
このご家庭で、ご主人が今亡くなってしまった場合、
- 誰が(奥さんとお子さん)
- いつ(ご主人が亡くなってからお子さんが独立するまで)
- どのくらい(奥さんの生活費とお子さんの養育費)
具体的な数字をざっくりと当てはめますと、
- 誰が(奥さんとお子さん)
- いつ(22年間)
- どのくらい(年間300万円)
そうすると、
- 必要な保障:22年間 x 300万円 = 6,600万円
となり、6,600万円が必要なんだな、とわかります。
この中から、遺族年金などの社会保障を差し引いたお金が、必要となる死亡保障の金額です。
このような感じで、目的をはっきりさせて保険に加入するのが望ましいです。
とはいえ、目的については、多くの方が意識されていると思います。
対して、月々いくら払うのか?という点にのみ目を奪われて、最終的にいくら払うのか、ということを軽視しがちな傾向にあります。
そのため、この記事では、保険を選ぶ際には総払込保険料を意識しましょう、ということを記載致しました。
ご自身の保険選びの一助になれば幸いです。