50代男性にオススメの生命保険は、
です。
生命保険の選び方や考え方がわからない!方は、最初に以下の記事がオススメです。
50代男性の生命保険加入率ってどのくらい?
では、まず50代の男性がどのくらい生命保険に加入しているのか見てみましょう。
生命保険文化センターの平成25年度調べによりますと、
- 87.6%
となっています。
40代から0.1%増ですね。
まだまだお子さんが独立されていないご家庭も多いでしょうから、納得の結果と言えます。
次に、生命保険の加入金額は、
- 2,245万円
となっています。
40代男性が2,460万円だったことを考えると、やや減少といったところでしょうか。
ただ、50代の男性に2,000万円以上の死亡保障っていうのはちょっとかけ過ぎなような気も?
第一子出産時の男性の年齢が32歳程度であることを考えると、54歳くらいでお子さんは独立される計算となります。
それを考えるとちょっと死亡保障の金額としては多いかな?という気がします。
50代男性に死亡保障は必要?
死亡保障については、以下の記事にも記載していますので、よろしければご参照ください。
亡くなられる確率だけ抜粋しますと、
- 50~54歳:13,505人(0.34%)
- 55~59歳:21,240人(0.56%)
となっています。
40代と比較すると、2倍程度亡くなられる確率が上がっています。
では、50代の男性にとって死亡保障は必要でしょうか?
まず、独身の方については死亡保障は不要でしょう。
万が一の確率はまだそれほど高くないですし、必要になるのは葬儀代のみとなりますから、100~200万円程度の貯蓄があれば十分といえます。
次に、結婚されている場合ですね。
これまでと違って、この年代からの死亡保障はケースバイケースと言えます。
お子さんがまだ若いのでしたら、逓減定期保険で備える必要も出てくるでしょう。
また、お子さんが独立されていても、貯蓄が十分でない場合、定年退職されるまでは定期保険で備える必要があるかもしれません。
逆に、貯蓄が十分である、もしくは奥さんが働かれている場合、死亡保障は必要ないケースが多いです。
実際に死亡保障必要かどうかは、ライフプランシミュレーションをされてみることをオススメします。
ライフプランシミュレーションについては、以下の記事をご参照ください。
たとえば、以下のようなケースの場合、
家族構成は、
- ご主人:55歳
- 奥さん:55歳
- お子さん:23歳(独立済み)
収入は、
- ご主人:年収700万円
- 奥さん:専業主婦
とします。
シミュレーションは『倹約』で行います。
また、持ち家であり、団信に加入しているものとします。
団信に加入しているため、ご主人に万が一のことがあった場合、住宅ローンはなくなるものとして計算します。
何事もなければ、
- 収入:14,525万円
- 支出:13,023万円
- 収支:1,502万円
と黒字になっています。
ここで、もしご主人が55歳のときに万が一のことがあったケースを想定します。
- 収入:4,130万円
- 支出:6,506万円
- 収支:-2,376万円
となり、2,300万円程度の赤字となることがわかります。
ただし、この収支には死亡退職金が反映されていませんので、仮に1,300万円の死亡退職金がおりるとすると、
- 収支:-1,006万円
1,000万円ほどの赤字となります。
では、ご主人に万が一のことがあった場合、奥さんが65歳までパートされた場合はどうでしょう。
- パート代:10万円/月
- 収入:5,450万円+1,300万円(死亡退職金)=6,750万円
- 支出:6,796万円
- 収支:-46万円
赤字になる金額は46万円まで減少しました。
このくらいの金額でしたら、少し倹約されればなんとかなる金額だと思います。
このように、ライフプランシミュレーションの金額に、社会保障の金額、そして貯蓄額を加算し、正確な収支を出せば、死亡保障が必要かどうかは決定すると思います。
また、2回目のシミュレーションのケースのように、万が一の場合は奥さんがパートに出るなど、ご家族で話し合っておくことで、無駄な保障を買わないで済むと思います。
50代は、お子さんが独立されて寂しくなるとともに、経済的負担がぐっと減る年代です。
そしてそれと同時に、これから来るセカンドライフに向けて貯蓄を始めていく年代でもあります。
そのため、出来る限り無駄な支出はおさえておきたいところです。
死亡保障は必要な方にとっては、リスクを回避するためにとても大事な保障です。
しかし、必要以上に入ってしまうと、その分、貯蓄に回すお金が減少してしまいます。
ですので、きちんとリスクを把握し、リスクがあるのであれば、最低限の保障で備え、残りを貯蓄に回す、ということが大事になります。
死亡保障については、
- 独身の方は基本的に不要
- 結婚されている場合はケースバイケース
となります。
50代男性に医療保障は必要?
医療保障については、以下の記事にも記載していますので、よろしければご参照ください。
入院される確率だけ抜粋しますと、
- 50~54歳:27,500人(0.70%)
- 55~59歳:41,500人(1.10%)
となっています。
40代と比較すると、入院確率が2倍程度となっています。
また、50代後半に入ると、入院確率が爆発的に上がっています。
全年齢を通して、男性の入院理由の半分ほどをしめるのが、精神疾患です。
この病気の特徴は、とにかく入院が長引くことです。
50代でも平均すると1年以上入院されています。
では、50代男性に医療保険は必要でしょうか?
結論から言いますと、医療保障は不要だと思います。
理由としては、高額療養費制度を利用すると、1ヶ月の医療費は多くても10万円程度であるためです。
長期入院になりますと、多数該当で4か月目からの医療費は44,400円が上限となります。
もちろん、入院されている間は働けませんし、差額ベッド代、食費などを考慮すると、家計への負担は大きなものとなります。
ただ、働けない間は傷病手当が出る会社も多いです。
利用できる社会保障を考慮したうえで、保険に加入するかどうかを決められると良いと思います。
もし保険に加入されるのでしたら、長期入院に対応した保険に加入されることをオススメします。
短期入院は、先ほどお話した高額療養費制度があるため、そこまで大きなリスクにはなりません。
そのため、怖いのは長期入院、または入退院を繰り返し治療が長引くことが多いがんです。
がんには別途がん保険で備えることも考えられますが、医療保険に加入されるのでしたら、がん特約をつけて対応されるのも良いかもしれません。
ただ、50代になられると、保険料が高いこと、また、すでに持病がある場合、入れない可能性が高いことも覚えておいていただければと思います。
たとえば、オリックス生命の『新Cure』ですと、
- 保険期間:終身
- 払込期間:終身
- 入院日額:1万円
- 入院保障:60日(3大疾病時は120日)
- 手術(入院):20万円
- 手術(外来):5万円
- 先進医療:技術料実額
- がん診断一時金:100万円
- がん通院日額:1万円
- 保険料(50歳):6,232円
- 保険料(55歳):7,592円
と、かなり高額な保険料となります。
もし、2年入院された場合、医療費は、
- 1ヶ月あたりの医療費:50万円
- 最初の3ヶ月は通常の高額療養費制度
- 残りの期間は多数該当
最初の3ヵ月の医療費は、
- (80,100円 - (50万円 - 267,000円) x 1%) x 3ヵ月 = 247,290円
残りの期間の医療費は、
- 44,400円 x 1年9ヶ月 = 932,000円
合計の医療費は、
- 247,290円 + 932,000円 = 1,179,690円
『新Cure』に加入していたとしますと、三大疾病ではありませんので、
- 保険金:60日 x 1万円 = 60万円
支払う実費は、
- 1179690円 - 60万円 = 579,690円
となり、医療費だけでも58万円近くの赤字となります。
『新Cure』は、がんと通常入院の両方に対応できる優れた保険なのですが、長期入院のリスクに備えるとなると、少し厳しいモノがあります。
ピンポイントで長期入院に備えるのでしたら、楽天生命の『楽天生命ロング』が良いかと思います。
- 保険期間:終身
- 払込期間:終身
- 入院日額:1万円
- 入院保障:入院61日目から通算1,095日まで保障
- 保険料(50歳):3,340円
- 保険料(55歳):4,120円
先進医療特約がついていれば、というところですが、別途がん保険に加入されるのでしたら、このくらいシンプルな医療保険でも良いと思います。
50代男性にがん保障は必要?
がん保障については、以下の記事にも記載していますので、よろしければご参照ください。
がんにかかる確率だけ抜粋しますと、
- 50~54歳:15,247人(0.40%)
- 55~59歳:30,804人(0.75%)
50代から急激に増加してくるがんのリスク。
できれば、がん保険に加入して備えておきたいところです。
がんはかかってしまうと、治療期間が読みづらいうえに、先進医療を利用する可能性の高い病気です。
いざというときに、お金が心配で先進医療を受けられない、ということは避けたいですよね。
医療保険に先進医療で備えることも可能ですが、できればがんに対してはがん保険でリスクヘッジしておきたいところです。
とはいうものの、これからセカンドライフに向けて貯蓄をしていかなければならない大事な時期。
がんのリスクに備え過ぎて貯蓄ができなくなると本末転倒です。
そのため、最低限のリスクヘッジをしつつ貯蓄をしてくのが理想ですね。
安くてオススメのがん保険は、以下の記事をご参照ください。
その他に必要な保険ははないの??
可能性としては、
- 個人年金
でしょうか。
個人年金は貯蓄タイプの保険です。
個人的な見解としては、不要であると考えます。
最大の理由は、資産が長期間凍結されることです。
50歳から保険に加入したとして、15年~20年間お金を預けることになります。
それだけの長い期間、金利がこのまま、というのは考えづらいですし、インフレリスクもあります。
そのため、現時点ではオススメできません。
もう少し利率が高くなればオススメできるのですが・・・。
まとめ
50代男性について、生命保険を保障ごとに見てきました。
最初にもお話したとおり、オススメするのは
- がん保険
です。
とはいえ、まずはライフプランシミュレーションをされることをオススメします。
その結果、生涯収支が黒字であれば、保険を検討されると良いと思います。
もし赤字なのでしたら、まずは黒字にされる努力をされてみてください。
保険に加入することで赤字を増やしてしまっては元も子もないためです。
50代はセカンドライフに備えるために大事な時期であるとともに、今ならまだ生涯収支を黒字に転換できるチャンスの時期でもあります。
不要な保険に加入されているのでしたら解約されるのも良いでしょうし、判断に困るようでしたら、保険の無料相談で相談してみるのも一つの選択肢です。
しっかりと計画的に貯蓄をされて、そのうえで余った金額をリスク回避に回されると良いかと思います。
素敵なセカンドライフを送るために、まずはシミュレーションを始めてみてはいかがでしょう。