「がん保険にどうせ入るなら、死亡保障もついているほうがお得なんじゃないか?」
そう考えて、がん保険を選ぼうとしているかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください。
本当に必要な保障と必要な額を考えてからでも遅くありません。
死亡保障が必要なときってどんなとき?
まず、死亡保障が必要な場合について考えてみましょう。
独身の方の場合、
- お葬式代
ですね。
だいたい200~300万円くらいだと言われています。
最近は、おおがかりなお葬式よりも、散骨や集団葬なども増えていますので、それらを利用する場合、ぐっと必要なお金はおさえられることになります。
次に、奥さんがおられる場合ですね。
奥さんが働いていない場合は、
- お葬式代
- 奥さんの今後の生活費
が必要になります。
国民年金に加入していれば遺族年金が支払われますが、それだけでは奥さんの生活費が心もとない場合、その後の生活費に見合った保険金を用意しておくと安心です。
たとえば、年間120万円、40年分を用意するとすると、
120万円 x 40年 = 480万円。
これにお葬式代をプラスすると、
700万円~800万円必要な計算になります。
最後に、お子さんがおられる場合ですね。
この場合が、もっともお金が必要になります。
- お葬式代
- 奥さんの生活費
- 子供の生活費と教育費
たとえば、お子さんが生まれたと同時に亡くなってしまったとして、子供を一人育てるのに、
- 3,000万円
かかるとします。
お葬式代、奥さんの生活費をプラスすると、
3,700~3,800万円必要な計算になります。
では、がん保険でもらえる保険金はどのくらいなのでしょうか?
がん保険の保険金でまかなえるのか?
がん保険で設定されている死亡保障の金額は、
- 解約返戻金相当額
- がん診断一時金と同額
というところが多いです。
実際どの程度の額がもらえるかといいますと、あくまで目安になりますが、
- 解約返戻金相当額:戻り率20%の保険で、年間3万円の保険料を10年払い込んだとして、6万円程度
- がん診断一時金:50万円~200万円
がん保険の解約返戻金は、貯蓄型の保険に比べると低く設定されていることが多いです。
そのため、解約返戻金相当額が死亡保険金になっている保険ですと、このように非常に少ない金額になってしまうことが少なくありません。
また、がん診断一時金が保険金に設定されている場合、死因ががんに限定されていることもありますので注意が必要です。
いずれにしても、独身の方ならともかく、子供がいる場合の死亡保障としては、心もとないことがわかります。
そのため、死亡保障がついているから、と安易に選ぶのではなく、
- がん保険として望んでいる保障が得られるかどうか
- 死亡保障が必要な場合、必要な金額はどのくらいか
を考慮して選んでいきたいですね。